Co-Co Life☆目線 みんなの声♯4「恋のはじまり・きっかけ・出会い」アンケート調査してみました!

障がいがネックで恋愛に踏み切れない人は多いと聞きます。Co-Co Life☆女子部のアンケート調査でも恋愛の悩みで一番多かったのは「障がいが理由であきらめてしまう」「恋のはじめ方がわからない」という声でした。そこで、ライターjunkyabe(ADHD・自閉症スペクトラム)が、みんなの恋のきっかけやマッチングアプリのエピソードなど、出会いを引き寄せるライフハックをまとめてみました

Q.今、恋人はいますか?

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片想いを含めて3割以上の人が恋をしています。また、「既婚」と「恋人がいる」を合わせると、パートナーがいる人は4割以上。そこで、パートナーがいる人に恋のはじまりについて聞いてみました!

恋の始まりはどんな感じ?

高校の同じクラスの人。入学前の体験授業の時からお互い気になっていて、入学してから話すようになって告白されました。(20代・摂食障がい)

合コンがきっかけ、積極的にデートに誘ってくれて。友人に会わせたらみんな「間違いないっ」と言ってくれた。友人の意見はあなどれません。(30代・顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー)

マッチングアプリで知り合い、共通のアーティストのライブに行って惹かれ合いました。(20代・先天性小児脳性まひ)

インターネット掲示板。メールのやり取りをしたのち会うことになり、何回かデートして交際に至りました。(30代・発達障がい)

職場で言葉を交わすようになって仲良くなり、彼から「連絡先を教えて」と言われてLINEを交換。職場以外の場所で会って話しているうちに交際がはじまりました。(40代・変形性股関節症)

障がい者になってから始めたfacebookで、高校生のバイト時代に知り合った夫に再会。相手からお茶の誘いを受けたのがきっかけ。(30代・脊髄損傷)

紹介で知り合い、共通の趣味で意気投合しました。(10代・潰瘍性大腸炎)

Q.現在フリーの人は恋人が欲しいですか?

「恋人が欲しい」人は7割以上! その中で「恋活をしている」と答えた人は約2割。どのような恋活をしているのでしょうか

みんなの恋活 教えて!

マッチングアプリを使って恋活。(20代・慢性炎症性脱髄性多発神経炎)

SNSの友達申請で恋活。チャットなどで「波長が合う」か確かめながらリアルで会っています。(40代・AD/HD、うつ)

インスタで趣味が同じ人をフォローしてやり取り。話が合えば実際に会うこともあります。(10代・発達障がい)

結婚相談所を利用しています!(30代・軽度知的障がい、精神障がい)

友人に「紹介してほしい」って頼んでいます。(20代・二分脊椎症)

イベントなどに参加しまくっています。(20代・脳性まひ)

積極的に出かける!(30代・脊髄性筋萎縮症)

「SNS」や「マッチングアプリ」で恋活をしているという回答がとても多かったです。「マッチングアプリ」はここ数年ですっかり市民権を得て利用者も増えています。障がい者にとって「マッチングアプリ」での恋愛事情はどのような感じでしょう。利用状況を聞いてみました!

Q.マッチングアプリを利用したことがありますか?

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Q.使ったことがあるマッチングアプリ

Q.プロフィールに障がいのことを書いていますか?

マッチングアプリといえば、まず最初にチェックするのが「プロフィール」 そこに自身の障がいのことを「書いている人」と「書いていない人」とがだいたい「半々」。それにはどのような考えがあるのでしょう。これからはじめようと思っている人や、自分のスタンスに悩み中という人にも参考になるのではないでしょうか。「書く派」「書かない派」それぞれの理由や意見を聞いてみました!

プロフに障がいのこと「書く派」の理由!

共通点を探しているのでオープンにします(30代・発達障がい)

障がいのことを後で伝えて、連絡が途絶えたら時間が無駄になるので。(30代・脊髄性筋萎縮症)

障がいを隠して相手を騙すような気がするから。(30代・両下肢まひ)

後々説明がめんどくさい。障がいを気にする相手に時間を使いたくない。(30代・右半身まひ)

隠しても会えばわかってしまうし、嘘もつきたくないから。障がいは悪いことではないので、隠す必要もないと思います。(40代・脳性まひ)

いずれバレるので、最初から開示して自分を受け入れてくれる人と出会いたいから。(20代・軽度知的障がい、ADHD)

恥ずかしがることではないし、自分の一部だから。(30代・特発性肺動脈性肺高血圧症)

親しくなればなるほど伝えにくくなった苦い経験があります。(30代・脳性まひ)

オープンにしておけば、あとで緊張しながらカミングアウトせずに済むから。(20代・脳性まひ)

プロフに障がいのことを「書かない派」の理由!

最初のチャンスもなさそう。(30代・頸髄損傷)

出会いの選択肢に入れて貰えない気がして。(30代・統合失調症、ジストニア)

障がいを知られたら逃げられそう。(20代・慢性炎症性脱髄性多発神経炎)

会ってから教えるつもりだから。(30代・統合失調症、多発性硬化症)

身バレする可能性があるのでオープンにはしません。仲良くなって会うことになったら伝えます。(30代・二分脊椎)

障がいを伝えられるのは、本当に気が合う方だけなので。(20代・先天性小児脳性まひ)

「書く派」の理由としては「最初に伝えないと後で困るから」という意見がほとんど。「書かない派」の理由は大きく分けて3つ。「チャンスが減る」「障がいではなく人柄をみてほしい」「障がいを伝えられるのは親しい人だけ」というものでした。

障がいをオープンにするかどうかは、恋愛に限らずいろいろな場面でぶつかる問題ですが、どのタイミングでどう伝えるかは恋活でも求められるスキルなのかもしれません。

Q.アプリでマッチした人と実際に会ったことはありますか?

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会ったことがあるのは約半数。メッセージのやり取りからはひとつハードルが上がるのでこの段階で緊張感をもつ人も多いようです。では、実際に会ったことがある人に感想を聞いてみました

会ってよかった! ◯エピソード

出会ったのは、優しく気遣いができて相談にのってくれる人。私の障がいのことを調べて理解してくれました。(20代・原発性免疫不全症候群、境界知能、うつ病)

最初はめっちゃ緊張しましたが、本当に良い人でお付き合いまでいきました。(30代・軟骨異栄養症)

好きなアーティストのライブに行って、食事に行ったり、イルミネーションを観に行ったりしました。(20代・先天性小児脳性まひ)

メッセージの交換を重ねてから「信頼できて自分への理解もあるな」と思い、待ち合わせをしました。当日は、カフェでお話をしてお互いへの理解を深めました。(40代・統合失調症)

会いたいとか連絡先を教えて欲しいと言われた時にカミングアウトしました。障がいを伝えてから会ったのでスムーズでした。(20代・脳性まひ)

ちょっと大変でした! △エピソード!

車いすのことを伝えていなかったため、食事をするお店までのルートを探すのに、相手を慌てさせてしまいました。(40代・頚椎損傷)

ご飯を食べてカフェに行ったけど、障がいがバレないように無理して階段を使い大変でした。(20代・二分脊椎症)

障がいを事前に伝えていても、気をつかわれてる感があると私も「明るく振る舞わなきゃ」とか考えてしまいます。帰ったらどっと疲れて、一回きりで連絡が途絶えることが多いです。(30代・左大腿義足)

スタバで軽くお喋りして…という感じでしたが、結局は◯◯◯◯◯の勧誘でした。(30代・統合失調症、ジストニア)

実際に会ったことがある人のエピソードは悲喜こもごも。良いエピソードをよせてくれたのは、会う前に障がいを伝えて相手と信頼関係を築いた人に多かったです。

アプリの出会いを進展させるには、障がいの伝え方もポイントのようです。知っていて損はない心得を集めてみました。

マッチングアプリで気をつけたいこと

配慮の要望を出し過ぎないことや、清潔感も大切です。(30代・軽度知的障がい、精神障がい、気管支喘息)

「障がい者」を前面に出したやり取りをしないこと。人間として礼儀正しく接するように心がけています。(20代・尾部退行症候群)

「かわいそう」とか「どう接すればいいんだろう」などネガティブなイメージを与えないようにしています。好きなことやサポートしてほしいことなどをさりげなく伝えます。(30代・身体障がい)

DMやLINEなどを一方的に送りすぎないのがコツ。(20代・脳性麻痺、知的障害、自閉症スペクトラム、ADHD他)

私と一緒にいて良いこともアピールします。例えば「普段見られない景色を見られるよー!」など、工夫してメリットを伝えています。(20代・脳性まひ)

普通にやり取りしていたのに、のちのち怪しい業者だと知った経験があります。(20代・広汎性発達障がい)

体関係を求める方が多くて…。悲しかったというか落胆しました。(20代・摂食障がい)

何かあったらアプリに通報できるように準備して、会いに行きました。(20代・発達障がい)

気軽に「恋活」が始められて便利な反面、注意も必要です。恋心を利用したふしだらな目的、怪しい業者やネットワークビジネスの勧誘だったというエピソードもありました。困ったとき、判断がつかないときは信頼できる家族や友人に相談することも大切です。

さて、出会いの定番といえば「合コン」。友人知人に誘われる合コンもあれば、障がい者向け限定の合コンもあります。みんなの合コン参加事情についても聞いてみました

Q.障がい者向けの合コンに参加したことはありますか?

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障がい者対象の合コン自体の開催数が少ないうえに、ここ数年はコロナ感染予防対策としてイベントなどがほとんど実施されていなかったので必然的に参加経験者も少ないという結果でした。

参加した人の感想

相手も自分も障がいがあることが分かっているので、少し安心しました。(30代・統合失調症)

手帳を持ってきて見せてくれた人がいました。(30代・統合失調症、多発性硬化症)

障がいのある先輩が幹事の合コンに参加したことがあります。楽しかったので、もっと何回も行けば良かったかな。(40代・二分脊椎症)

その他の合コンに参加した人の感想

行きつけだった猫カフェの合コンに参加したことがあります。周りは健常者ばかりで、結局進展はありませんでした。(30代・両下肢まひ)

婚活パーティーに参加したことがあります。アプリとは違い、初めから顔を合わせて話せるところがメリットです。(30代・脊椎損傷)

障がいのことを言えなかった記憶があります。(40代・てんかん、双極性障がいⅡ型)

健常者ばかりの合コンでは障がいがあると気後れしてしまい、反対に最初から障がい者向けとわかっていて参加する合コンは安心感があるということがわかりました。合コンのメンバーに障がいのある人がいるとホッとするという感想もありました。

Q.恋人とはどこで出会いたい?

  • 1位…趣味などを通じた出会い
  • 2位…友人・知人の紹介
  • 3位…学校・職場 

マッチングアプリやSNSなどの利用者は増えていますが、出会いを望むのは日常に近い場所でした。また趣味など内面の繋がりや共通項を重視していることもわかりました。自分の近くに障がいを理解してくれる恋人がいたら心強いかと思います。身近な場所で出会いを望む人が多いのは、そのような本音を反映した結果と言えそうです。

あなたにとって恋愛とは

人生を豊かにするもの。どんな薬より効く心の安定剤。(40代・筋強直ジストロフィー)

健常者の娯楽とひねくれた気持ちでとらえてしまう一方で「愛に病気の有無や障がいは関係ない」と信じる自分もいます。(30代・発達障がい)

家族以外の人と深い関係になるもの。しなくてもいいけど、するといろいろ学びがあるし、自分を豊かにしてくれるもの。(20代・脳性まひ)

理解者を探している。(10代・発達障がい)

ハードルが高い。(20代・二分脊椎症)

可愛くきれいになれる、魔法。(30代・脳性まひ)

憧れであり、難しい。(20代・二分脊椎症)

障がいのある・なし関係なく、人との関係性の1つだと思います。人間関係を築くその先に、恋愛があるのではないかなと思います。(30代・両下肢の機能全廃)

アンケートを終えて

普通の人と同じ振る舞いができない私は、恋愛を遠い存在と感じていました。健常者ばかりの合コンで気おくれした苦い思い出もあります。障がいがネックで恋愛に踏み切れない人もいるかと思いますが、恋愛を楽しんでいる読者もそれなりにいました。恋愛の対象になるかどうかは、障がいのある・なしよりも「人による」というのが本当のところでしょう。障がいがあっても工夫しながら乗りきっている人や、相手を大切にする人は魅力的。そんな障がい者に惹かれて交際に発展するケースが多いのではないかと思います。

■この記事のライター

名前:junkyabe

障がい名:発達障がい(ADHD・自閉症スペクトラム)

■イラスト

名前:車イスにゃにゃ

障がい名:先天性ミオパチー

クスっと笑える車いす女子の日常を描いたブログを運営

「車イスにゃにゃのにゃんのその絵日記」

http://kurumaisunyanya.livedoor.blog/