創刊号 編集後記(神田編集長)

『Co-Co Life 女子部』が、ようやく創刊・発行になりました。 2012年の6月中旬に第一回目の会議を行った時は、まだボランティアスタッフもどうなるんだろうと、キョトンとしていました。もちろん自分もこの先かなり多くの難題が待ち構えてる事にあまり気付いておりませんでした。

今まで使っていた業界用語がほぼ通じない。 顔をあわせて仕事ができないので、メールを使っての連絡が主になったが、あまりにも大量のメールに情報が前後したり、お互いの意思疎通がしにくかったり、そしてお金がないため、クリエイティブの維持に苦労したりと。

しかし、そんなことは大した問題ではありませんでした。 本来、ボランティア活動の首謀者は、ボランティアしていただいてる方への感謝を忘れず、参加者へ日頃体験できない何かを返すことが大事だと思っています。

しかし、冒頭の会議で神田がスタッフに言った言葉は「皆さんを気持ちよくするつもりはない」でした。 メディアは読者に支持されないと、どんなにクリエィティブが良くてもダメです。 これはクリエーターが良く陥ることですが、自分の作りたいものを作ってしまうという行為は、結局自分の自己満足の作品にしかならないのです。

読者が何を望んで、何を欲しているのかを感じ作ることが、基本中の基本、王道で、それに多少のエッセンスを加えるのが編集者の妙なのです。と、すれば、目線は当然読者に向くわけで、スタッフには向かないという先の言葉につながります。ボランティア活動でありながら、ボランティアの首謀者のやるべきことを捨てる。

これが、かなり難題でたいへんなことでした。 いや、自分よりスタッフの方がたいへんだったと思います。何度も書き直させたり、企画変更したり。。。。 葛藤しながらも出した指示、お願いに一生懸命取り組んで頂いた姿勢にこの場を借りて、あらためてお礼をしたいと思います。みなさん本当にありがとう。

また、エディトリアルデザインを担当していただいた皆様、何度も大幅な修正してすみませんでした。 フォトグラファーの皆様には現場で注文出しすぎました。反省しています。 イラストをお書き頂いた皆様、快くお引受けいただきありがとうございました。

ほぼすべての企画・編集・記事、一部の写真が障がい当事者の女性たちによって作られたものです。ほとんど素人に近い彼女たちですが、記事の内容とともに、その先にある彼女たちからのメッセージを読み解いていただければ幸いです。そして、読んで頂いた方にも、いろんな可能性があると知っていただければ嬉しい限りです。

ご賛同頂いた協賛者の皆様、広告主様、設置協力を頂いた皆様、さまざまな形で応援して頂いた皆様、 すべての方に感謝申し上げます。

記 Co-CoLife 女子部 編集長 神田昌彦