障がい×1人暮らし #10.大野牧子さん 「簡単ではない障がい者の1人暮らし、『目的を持って』継続を!」

Co-Co Life☆女子部の公式SNSで実施している『Co-Co Life☆的、気になるあの人』。2023年4月には「1人暮らし」をテーマに、障がいがあっても1人で暮らしている方を紹介しました。この記事は公式SNSで紹介した内容をリメイクしてして作成しています。


障がいがあっても1人暮らしはできるの? 1人暮らしを夢見る方はチェック!
Co-Co Life☆女子部で、1人暮らしの素敵な方をご紹介していきます。今回紹介するのは、
大野牧子さん =東京都在住、脳性まひ(アテトーゼ型)、頸髄損傷
Instagramアカウント@makiko19590725

♡1人暮らしを夢見るあなたへ♡

私は、18歳まで一人でご飯を食べる事も出来ず、全てを母にやってもらう生活をしていました。
ある時一大決心をし、ある地方にあるリハビリテーションセンター施設に行ったら、これが大変!
車椅子から降ろされ、自力で車椅子に乗らなければご飯は食べれない等と、しごきの様な特訓を毎日受けました。
でも、相当な負けず嫌いの性格もあったのでしょう。
そのおかげで私は最低限一人暮らしをする力をつける事が出来ました。

その後家を出て、自由度の高い自立ホームで暮らし始めます。
そして、(当時の)養護学校卒業時、大学受験して受かったものの身体の不自由さから行けなかった私に、ある職員さんから福祉系の大学を受けてみたらと勧められ、何と受かってしまいました!

ところが何と言う事でしょう。(制度的に)大学に行くならホームは出て行かなければならない、という事なのです。
こうして私の一人暮らしは、予期せず始まってしまう事になります。
当時は私の様な重度の障がい者にアパートを貸してくれる所などありません。
散々苦労してアパートを借りたら、お世話になる事業所から一人暮らしをするなら生活保護を受けなさいと言われ…

私が移り住んだ市は、重度の障がい者の一人暮らしは私が初めてだったという事もあり、行政や様々な資源をも巻き込み、同級生をヘルパーさんとして事業所に登録する、知り合いや自分が見つけて良いと思った人をヘルパーさんとして自らコーディネートする等の方法を行いながら、何とか一人暮らしを実現していきました。

そして措置制度から契約制度への変換、支援費制度から障害者自立支援法を経ての現在の総合支援法です。
法律が整備されるといえば聞こえは良いですが、事業所と自由に契約出来ると言っても、今まで私が自分でコーディネートして何とか成り立たせて来た生活を保証してくれる事業所なんて当時は一つもありません。
すでに介護保険はスタートしていましたが、そもそも長時間のケアが無いのです。
どうしようも無いから、自分で事業所を作るしか無い!
これが私の結論でした。

一人暮らしは、楽しい事だけではなくて、どっちかといえば苦労の連続です。
障がいを持っている人が一人暮らしを続けていくのは簡単ではないでしょう。
でも、これだけは言えると思います。目的を持って下さい‼️

私も最初は大学に行くという目的のために、予期せぬ事情から一人暮らしを始めなければならなかったのです。
そして、生き甲斐とも言える私にとって息子や娘であるワンちゃん達との生活が出来ました。
やむを得ない事情から作った事業所でも、今や私には事業所を担って行く責任があります。
現在は、アヴニールプロダクションという障がい者専門のプロダクションに所属して、芸能界を目指してレッスンにはげんでいる所です。

何となく一人暮らしをしたい、では難しいと思います。
自分はどうしてもこれがしたい、そのために一人暮らしが必要なら、様々な考えや手を使って、自分らしい生活を目指して下さい‼️
今はむしろ私達の時代より一人暮らしをするのは難しい時代かもしれませんが、何とか活路を見出だせるのではないでしょうか?

笑顔でコミュニケーション♪
とても素敵です!

可愛いワンちゃん達は我が子同然♡

①暮らしのポイント(気に入っている点など)は?
→大好きワンちゃん達と一緒に暮らしている事。
またすごい日当たりが良いのが好きです。

②物件選びで大切にした条件は?
→ペット可が絶対条件。
電動車椅子なので、それに適している事。

③1人暮らしして良かったことは?
→生き甲斐でもあるワンちゃん達に囲まれて、また推し歌手のコンサートに全国巡る等、自分の好きな様に生きています。

④大変だったことは?
→駅まで距離がある事。
高齢の母に会うため毎週遠くまで通うのが、楽しみでもありますが大変です。

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