色白、艶髪、柳眉、美脚・・・女性の美の要素を示す言葉たち。 言葉は歴史を伴うものですから、おそらくこれらの要素は時代を超えて求められているのでしょう。 こういう“美”が世で価値を持っているのだと感じる度に、 私は「そういうのは、自分にはないなぁ」としょんぼりしてしまい、 その足で美白美容液なんぞを買いに行ってしまいます(笑)
ところが私、化粧品に関しては、すんなり買うことができません。 自分の肌に使っても問題ない成分とダメな成分の名前を覚えておいて、 目星をつけた商品の表示を確認して、可能な限り自分の肌で確かめて・・・ 値段と用途の確認以外に、なんでこんなに面倒なステップが加わっているのかというと、 肌がとても弱いからです。
私は薬学の専門家でもなく、美容の専門家でもないので、 集約されていない膨大な一般情報の中から、自分にあう情報を探し出して、 自分の中で情報を整理していくしかありません。 愛用していたシリーズものが生産中止になったときなどは一大事ですし、 周りの友人のように、「新商品だ! 試してみよう」と気軽に試せないのは、ちょっとさびしかったりします。
こういうことは、私に限った話ではないはずです。 ほしいものや、やってみたいことがある時、 それを阻むのは、建物の入り口の段差1つかもしれませんし、 パソコンの音声読み上げソフトで読めない情報かもしれません。 こういうとき、大切なのは本人の「ほしい」「やってみたい」という気持ちにどう向き合うか、だと思っています。 「肌の弱い奴に化粧なんざ無理だよ」などという輩は論外として (こんなことを言おうものなら私に蹴り飛ばされますよ♡) 「あなたは今のままでも十分きれいだよ」と美の評価に下駄をはかせるようなことを言われるより、 「そうか、きれいになりたいんだよね。じゃあ、化粧品をうまく買える方法、一緒に考えようよ」と言われた方が、 私だったらうれしいなあと思います。
障がいのある人に“下駄をはかせて”本質をごまかすのではなく、 「この人が他の人と同じスタートラインにたてるようにするには、どうしたらいいだろう」とか、 「この人と一緒に事を成していくには、どうすればいいだろう?」とお互いに考え合えるような世の中になれば、 バリアフリーだのノーマライゼーションだのといった言葉で わざわざ強調する必要もなくなっていくのではないでしょうか。
そして、同じスタートラインに立つヒントや、一緒に楽しむアイディアの提供に、 Co-Co Life女子部が役立てばいいなあと思っております。 父親譲りの浅黒い肌にクリームをつけて、ほっぺをさすりながら。
Co-Co Life女子部vol.7の発行に際しまして、 ご協賛くださった皆様、広告をご出稿くださった企業・団体の皆様、 配本にご協力くださっている設置場所の皆様、 誌面づくりに尽力してくれたスタッフの皆様、 そして、小誌をお手にとってくださった皆様に、篤く御礼申し上げます。 皆様と一緒に迎える春が、素敵な日々でありますように。
Co-Co Life 女子部 編集人 大部令絵