障がいのある・なしに関わらず友達に!インクルーシブパレード2022in TOKYOに参加してきました。

こんにちは。
Co-Co Life☆女子部 事務局&ライターの榎本 佑紀です。


先日、Co-Co Life☆女子部 公式サイトでご紹介した「インクルーシブパレード2022 in TOKYO」に参加してきました。
今回は、Co-Co Life☆女子部スタッフである私の目線からイベントの様子をご報告いたします。
障がいのある・なしにかかわらず、友達の輪が広がっていくとても素敵なイベントでした♪

そもそもどんなパレード?

 このイベントは「障がいのある・なしにかかわらず、友達になって遊びに行こう」という目的で大阪のイケメン理学療法士 国宝孝佳さん率いる「一般社団法人 インクルーシブデザイン協会」が主催したもの。全国から、車いす利用者・白杖を持った方、障がいのない方など、140人が集まりました。

パレードが行われた2022年5月27日は大雨警報が出るほどの悪天候。私たち車いすユーザーにとっては出かけにくい日となってしまいました。なんと、大雨の影響で新幹線が止まってしまうほど。それでも多くの車いすユーザーが、パレードの開始地点である錦糸公園に集まっていました。みんなのパレードへの熱意が伝わってきます。

公園に続々と人が集まってきました。
三代達也さん
小澤綾子さん

中にはドレスアップした参加者も。このドレスは、北海道でドレス制作をしている『カンパネラ』の石切山祥子さんが作成したもの。上下セパレートになっているので、車いすのままでも着やすいそう。私も着てみたい!

パレード開始時間の13時には、雨も上がり爽やかな天候に。みんなの思いが通じたのでしょう、ドラマのような展開に感動しました。

開会宣言に感動! いよいよパレード開始

さあ、インクルーシブパレードのスタートです。開会式では、運営メンバーのひとり、牧野美保さんが開会宣言をしました。

牧野美保さん

「私は自分のことを障がい者だと思ったことがありません。それは、周りのみんなが助けてくれたからです」

この言葉を聞いて私は、学生時代を思い出しました。私は小学校から大学まで普通級に通っていました。学校生活を送っていく中で、周りの友達の手を借りてみんなと同じように、行事などに参加していました。しかし、部活を選ぶときには、障がいを理由に諦めなければならない場面もあり、障がいを意識してしまうときがあったから。

それに対して、牧野さんは様々な場面で周りの人たちの力を借り、やりたいことを実現してきたのでしょう。その前向きな姿勢を見習いたいと思います。

いよいよパレードのスタートです。牧野さんとCo-Co Life☆女子部 vol.40にも登場してくださった小澤綾子さん、車いすで世界一周をした車いすトラベラーの三代達也さんの3人を先頭に進んでいきます。

パレード中は、黄色い旗を振りながら、隣にいる人たちと話したり沿道の人たちに手を振りながら進みました。

パレード中には、走行中の車を停めて横断する場面も。警察の方や周辺の皆様にもご協力いただきました。
車を停めて、車いすの集団が道を横切る…。その光景はパレード参加者である私も圧倒されました。

パレード中のBGMは「小さな世界」。「みんなそれぞれ助け合う」「微笑めば仲良しさ」という歌詞はまさにこのパレードにピッタリ。軽快な曲にのり、楽しくパレードをすることができました。

ミライロハウスでも楽しいイベント!

パレードのゴールである錦糸町丸井に到着した後は、5Fのミライロハウスでの催し物に参加しました。
ミライロハウスとは、株式会社ミライロが提供するダイバーシティ&インクルージョンに関する情報発信・交流の拠点となる場所。今回はここで、障がいのある人が開発に関わった商品の展示や、ボッチャ体験・トークショーなどのイベントが行われました。

会場の周りでは、パレードで使用した黄色い旗を持っている人たち同士で「お疲れ様です」と声を掛け合い、交流を楽しみました。

夕方には、三代達也さん・小澤綾子さん・牧野美保さんの「車椅子3人組」によるトークショーが開催されました。

「車いすに乗っていても、結婚できる」と語る小澤さん。それに続けて牧野さんは「私は、車いすなのでレストランでの接客業は出来ないと思っていました。ですが大阪のルクロ・マリアージュというレストランで接客業をしています。」とコメント。それを聞いて私は、障がいがあっても、工夫次第で自分のやりたいことに取り組めると学べました。

一方三代さんは、沖縄で子供たちに向けてバリアフリーやインクルーシブについての講演を行っているそうです。三代さんの講演を聞いた子供たちが大人になるころには、今よりも障がいのある人たちが生きやすい世の中になっていることでしょう。

トークショーの最後には、会場にいる人たちへ向けて「あなたにとってインクルーシブとは何ですか?」という質問が投げかけられました。
会場からの回答は「小中学生と一緒にパラスポーツを楽しんでいる」「新しい形の障がい者雇用について模索している」というものがありました。インクルーシブを目指す活動にも様々なものがあると理解できました。

障がい者と健常者が友達になるには?

2日目・3日目には、子供たちが楽しみながら参加できるリハビリツール「デジリハ」の体験や障がいのある人向けのファッションブランドを経営している女性3人の座談会が行われました。

この座談会に参加したのは、ボーダレスファッションブランド a.ladonna.+の加藤千晶さん、車いすでも着れるドレスを制作しているカンパネルラの石切山祥子さん、そして障がいのある人たちと一緒に下着や靴下を制作しているoucaの田村優季さんの3名。

座談会の中で印象に残ったのは「素材などにこだわって製品を製作すると、どうしても商品の価格が上がってしまう」という話。
障がいのある人の中には、低賃金で働いている方も多いです。自分たちが使いやすい商品であっても、値段が高いと買えないという場面もあるそうです。「使いやすいものを低価格で提供するにはどうするのか」経営者さんたちの涙ぐましい努力が伝わってきました。

私は、このイベントを通じて障がいのある・なしに関わらず友人が増えました。今までも、障がいのある人たちを理解しようというようなイベントや講演会に参加したことはあります。
しかし、今回のパレードのように、みんなで一緒に何かを行う!友達になろうというようなイベントの方が相互理解が深まっていくのではないかと思いました。

来年のインクルーシブパレードは大阪で開催予定です。またこのイベントに参加したいと思います。