「チョイワルナイトvol.11」に参加してきました。

2022年8月6日(土)に行われた「チョイワルナイト」というイベントにCo-Co Life編集長の土井唯菜が行ってきました。イベントの様子をレポートします!

「チョイワルナイト」とはダンスで福祉をデザインすることをテーマに掲げ活動している「SOCIAL WORKEEERZ(ソーシャル ワーカーズ)」主催のイベント。毎年8月に、川崎市と共催という形で、開催しています。今回は2019年のゲキワルナイト以来、3年越しの開催で、新百合ヶ丘21ホールにて8月6日(土)・7日(日)の2日間行われました。

初のコロナ禍開催で、毎年来場者800名のところを各日程200名に限定。イベントではDJタイムがあり、出演者だけでなく、参加者みんなで自由に踊ることができます。ソーシャルディスタンスを保つため、床には等間隔に足型のマークがあり、その上で自由に踊ることができるようになっていました。

8月6日(土)1日目の出演者は

SMILE LABORATORY

YU-Ri&NAGA Number

Power in da Performance

RAYVEL

Hagri×DAIKI

monday groove monday

はぐりとゆうりの愉快な仲間たち

♯9(パラリンピック開会式パフォーマー) 

DJ Neot 

SMILE LABORATORY
世田谷を中心に個性あふれるメンバーで構成されたダンス集団 
YU-Ri&NAGA Number
 SOCIAL WORKEEERZメンバーであるYU-RiさんとNAGAさんが振付・構成
Power in da Performance
タップダンス・ヒューマンビートボックス・フリースタイルバスケ・バレエ・ストリートダンスと多彩なパフォーマンス集団

RAYVEL
年齢も性別もバラバラ。障がいあるなしに関わらず、活動するインクルーシブダンスチーム。会場のみんなも踊れる振り付けやオリジナル曲などで盛り上がりました!
Hagri×DAIKI
私と同じ軟骨無形成症のDAIKIさんとHagriさんによるコラボ! それぞれの個性を生かした即興のダンスも魅力的でした。
monday groove monday
DJ TIMEを盛り上げてくれたジャンルレスチーム 。毎週月曜のどこかでセッション会をしているそう!
はぐりとゆうりの愉快な仲間たち
YU-RiさんとHagriさんを中心に構成されたスペシャルユニット
スペシャルユニット 「♯9」
東京2020パラリンピック開会式に出演したパフォーマーが再集結したスペシャルユニット 


イベント後に代表のTOMOYAさんと義足のダンサーの大前光市さんにインタビューをさせていただきました。

今日までの道のりはいかがでしたか?

TOMOYAさん:2019 年にvol.9を行ってからコロナや東京2020パラリンピックなどが重なり3年ぶりの開催となりました。東京2020パラリンピックは自分たちも出ることが夢でした。実際「SOCIAL WORKEEERZ」からTOMOYA・YU-Ri・NAGAとサポーターのAyanoで出演させていただきました。更に言うとパラリンピックの後も文化を盛り上げたいという気持ちがありました。何よりパラリンピックで出会ったパフォーマーのみなさんが最高でした!隣にいる大前さん(左)とも練習や食事をする際、イベント開催について話し合っていました。

大前さん:今回のイベントはこの夏に負けないくらいの炎だったと思います。「SOCIAL WORKEEERZ」がパラリンピックで出来た炎をそのままに持ってきてくれた感じがしました。

お互いの印象について

TOMOYAさん:出会いは大前さんの公演でMCをした時でした。 元々すごい人だって認識があったけれどやっぱすごい!パラリンピックで再会して更に仲良くなりました。

大前さん:第一印象はチャラチャラしている奴(笑)。パラリンピックで再会して、ちゃんとした人だとわかりました。

コロナ禍の運営について

TOMOYAさん:真面目な面をだしちゃうと、今回は、コロナ禍で感染者を出しちゃいけないという責任から最大限の配慮をしました。 でも、チョイワルナイトのコンセプトは少しハメを外してごちゃませになって踊る事。正直、判断はその狭間でせめぎ合いという感じでしたね。 

大前さん:おふざけや露出もあったし(笑)。

TOMOYAさん:(笑)。人数は予定していた800名から200名にしました。また、今回初めて2days開催しました。

今回のポイント

TOMOYAさん:ずばり、#9(POC スペシャルユニット)

東京2020パラリンピック開会式で一緒に出演したメンバーを集めました。#9の由来は、東京パラリンピック2020の開会式の各シーンを「♯〇」と呼んでいて、全部で#8でした。全体が#8で終わるからその続きの未来という意味を込めて#9にしました。

大前さん:次は#10かな?(笑)

TOMOYAさん:(笑)。今後も僕らSOCIAL WORKEEERZと一緒にこの文化を盛り上げてほしいと思い、パラアーティストの皆さんの胸を借りる気持ちでオファーしました。 みなさん、様々な経験をして、努力してきたからこそ、人としての余裕があるしダンスがうまい。そして面白い。(大前さんは特に。)

大前さん:TOMOYAさんのすごいところは主催者なのに、半分楽屋にいてみんなと交流しているところ(笑)。 その余裕があってゆるいところが、いいところだよね(笑)。

TOMOYAさん:(笑)。楽屋大好きです。

#9で踊った曲はT.M.Revolutionの「HOT LIMIT」

この曲になったキッカケは、パラリンピックのリハーサルの控室で、みんなと​​扇風機の前で歌いながら遊んでいた時に思いつきました。おそらくどの楽屋よりも一番出演者が和やかで、盛り上がっていました。だから開会式の本番、あの楽屋のみんなはコンディションが良かったです。パラが終わってから控室で思いついた、おふざけパフォーマンスを大真面目にやりません?(笑)と大前さんに話しました。そしたら快諾してくれて。今回、大前さんは別の舞台で関西にいるため、チョイワルナイトのリハーサルと本番のために東京に行ったり来たりしてくれました。

大前さん:チョイワルナイトは息抜きです(笑)。

TOMOYAさん:(笑)。今後の#9出演オファーに関しては「SOCIAL WORKEEERZ」へご連絡ください!

それぞれの今後について

TOMOYAさん:明日(8月7日)をもって、代表はDAIKIになります。僕は会長に就任してDAIKIのサポートをしつつ、#9(POC スペシャルユニット)のような多様で面白いアーティストのみなさんを集めてパフォーマンスをしていきたいと思っています。もちろん「SOCIAL WORKEEERZ」は辞めません。

大前さん:面白いことを考える人は頭が緩いのです。あんまり真面目じゃない(笑)。コンセプトは真面目で内容は緩いよね。

TOMOYAさん:以前取材してもらった時の誌面(vol.26  イケメンの処方箋)でも言ったけれど、融通の効かない福祉制度だったり、支援者の無駄な真面目さが生み出す、閉鎖的空間を壊したいと思いました。それに共感して集まってくれたのが「SOCIAL WORKEEERZ」なんです。

最後に

TOMOYAさん:もっと大前さんのこと話していいですか?大前さんはパラリンピックのリハーサルでほぼ主役の様な存在であるにも関わらず、回りの出演者の緊張をほぐしてくれたり、面白い事を言って良い空気を作ってくれて、リハーサルが向上的になりました。砕けた空気を流していると思いきや、特に現場で立場の弱い人への気配りが素敵でした。優しいなぁと思いました。他にも大前さんはメディアで報道されていない素晴らしさがいっぱいあります。ご自身の義足のことや多様性について、インタビューを受けた時に、誰が聞いてもわかりやすいように「背の高さの違い」とか「髪の毛の長さの違い」と同じ事だよ、と教えてくれます。今度もっと砕けて、“アレ”の大きさの違いと同じだ、と伝えてみてください。笑 

大前さん:“アレ”ね、“アレ”笑なんでもゆるさが必要なんですよ。ハードル下げてからレベルアップしたほうがいいじゃないですか。「SOCIAL WORKEEERZ」は一人一人の違いや個性に合わせて​​ちゃんと見ていると思います。厳しい世界だと、このレベルじゃなきゃという決まりができていて、それより下はダメとなってしまうのです。だから育たない。TOMOYAさんのようにちゃんと見てくれると芽が育ちます。彼はすごいです。こんなにたくさんの人を呼んできているから。

TOMOYAさん:昨年のパラリンピックで開会式のみんなともっと仲良くなりたいと思いました。

大前さん:これからは「SOCIAL WORKEEERZ」盛り上げてくれると思います。

ゆるく絡められるのは「SOCIAL WORKEEERZ」だけなんじゃないかな?


ーインタビューを終えてー

お2人のお話しする姿がまるで何十年も一緒にやってきた仲間のようにみえました。#9(POC スペシャルユニット)の世界観はTOMOYAさんと大前さんだからできたこと。これからのお2人にも注目したいです。

私が初めて「チョイワルナイト」に参加したのは4年前の2018年でした。誰もが楽しめる素敵なイベントに出合いました。今年はコロナ禍による人数制限や、ソーシャルディスタンスと以前とは違った形での開催となりましたが、出演者・参加者ともに変わらず笑顔で楽しんでいる姿を見ることができました。真面目と緩さのハザマにいる「SOCIAL WORKEEERZ」だからこそ、この雰囲気を作り出せるのではないでしょうか。

【SOCIAL WORKEEERZの今後の活動はこちら】

9月22日『TrueColorsFestival』
場所:NHKホール
CaravanPerformarとして出演

https://truecolorsfestival.com/jp/program/special_live/

10月22日(土)『ひときわ音楽祭』
12:00〜18:00 ※時間は目安となります
場所:三宮プラッツ(兵庫県神戸市中央区三宮町1丁目1−3)
料金:入場・観覧無料

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000074945.html

【SOCIAL WORKEEERZの公式SNSはこちら】

https://instagram.com/socialworkeeerz?igshid=YmMyMTA2M2Y=