障がい者サーフィン体験記 「長時間”波”に乗ることができて感激!」

 今年の夏は暑いですね。夏といえばマリンスポーツ。海でサーフィンに挑戦してみませんか?
初心者でも大丈夫!手厚いサポートのおかげで楽しく波に乗れますよ。今回は、読者代表の岸本さんが、神奈川県鎌倉市の由比ヶ浜で、サーフィン体験をしてきました♪

今回のモデル
岸本 愛加さん(30歳・二分脊椎)
わざわざ山梨県から参加していただきました。
波に乗る感覚が楽しみで来ました!!

サーフィン前の準備もしっかりと!

 今回のモデルである岸本さん、サーフィンの体験は4回目。サーフィンの他にもチェアスキーを楽しむスポーツ女子。今回は、一般社団法人ナミニケーションズが主催するサーフィン体験会に参加します。この団体は、月に1回障がいのある・なしに関係なくサーフィンを楽しんでいます。

 まずは、参加者のみなさんで自己紹介をします。岸本さんも今日の意気込みを伝えました。

 全員の自己紹介が終わったら、海に入る前の準備運動をします。 安全にサーフィンを行うために、準備運動は欠かせません。

いよいよサーフィン体験! サポートも充実で安心♡

 サーフィン体験は希望者が1人ずつ順番で行います。岸本さんは他の方の体験様子を眺めながら、自分の順番を待ちます。
 いよいよ、岸本さんの順番がやってきました。浜辺から海までは「モビチェア」と呼ばれる水陸両用の車いすを利用します。

 海の中までモビチェアの中で入り、サーフボードへ乗り換えます。

 いよいよ波乗りです!

 とても楽しそうな岸本さん。サーフボードの上でピースをする余裕も。 今回の波は、高くもなく低くもないサーフィンがしやすい波。とても乗りやすい波ということもあり、合計7本乗れました。

サーフィン後の岸本さんを直撃!!

 「以前よりも、長い時間波に乗ることができました。サポートの方もすごく良くて、初心者の方でも恐怖心なく、体験できると思います。私もまた参加したいと思います。」

 サポートの方々は、毎回30人から40人参加しています。
 当初は、ケアマネージャーや理学療法士、看護師のサーファーさんなど、医療・福祉の従事者が中心のボランティアでしたが、口コミで他のサーファーさんも参加するように。 サーフィンをしたことがないが、ボランティア活動をしたいということで参加している人もいます。

「皆さんに来ていただくことで、笑顔がひろがり、優しい海になっていき、その優しさが街にひろがっていく」

 一般社団法人ナミニケーションズの代表 柴田康弘さんにお話をお聞きしました。
元々、介護の仕事をしていた柴田さんがこの活動を始めたのは、川名賢次さんとの出会いから。52歳で認知症を発症した川名さんは、ドクターストップで7年間サーフィンをしていませんでした。

 そこで、医療従事者の方たちと、サーフィンをしていた柴田さんたちとともに、再び波に乗ることに。そこから広がっていき、今では車いすの方や知的障がいの子どもたちもサーフィンを楽しむように。

 今までの参加者のなかで、障がいが理由で体験できなかった人はいないそうです。「事前に応募フォームでお身体の状態をお聞きし、対応しています。医療的処置が必要な方は、状況をお聴きし、専門職のメンバーと相談して対応するようにいたします。」

 柴田さんが最近うれしかったのは、「障がい者は海に近づいてはいけない」という考えをしていた人が、周りの参加者や家族、サポートメンバーに励まされて、あきらめていたサーフィンをチャレンジしてできたことでした。大好きなサーフィンを通して、さまざまな人たちの笑顔を見ることができたのが印象に残っているそうです。

 今後は、千葉や関西でもサーフィン体験会を行って、全国各地のサーフィンをやりたい人と、サポートをしたい人をつなげるような活動を行いたいとのことです。 最後に読者に向けて「迷惑をかけるかも…」なんて思わずに、気軽に遊びに来てほしい。皆さんに来ていただくことで、笑顔がひろがり、優しい海になっていき、その優しさが街にひろがっていくと良いと思います。とメッセージをくださいました。

ナミニケーションズ主催のサーフィン体験問い合わせはこちら

写真:渡邉誠 文・榎本佑紀(31歳・脳性まひ)

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